スプリング×ラブ!
「カレー……いろいろあるし」

シーフード、野菜、ひき肉…

「こんにちは!ご注文はお決まりでしょうか?」
「ええっと……シーフードカレーと、あと…ピタサンドと、コーラとオレンジジュースくださいっ」
「かしこまりました!お会計4点で2300円になります」

会計を済ませると、奥のカウンターでお待ちくださいませと言われて、列を進んだ。
1分と経たないうちにホカホカのカレーとピタサンド、ドリンク2つがトレーに並んだ。
お兄さんが、「お気をつけてお持ちくださいね」と言って笑った。



人混みを縫うようにして進み、みんながいたはずのテーブルに戻ると、なぜか透夜の姿しかなかった。

「………あり?」
「……園田さんはなんか俺のご飯買ってくれるらしくて。で、崇はトイレ行ったよ」
「あ……そうなんだ」
「………座れば?」
「……うん」

トレーの上の紙コップが危なっかしく揺れたので、「あーもう」と呆れたように透夜がトレーを引き受けた。

「あ、ごめんねっ」

春が笑おうとすると、やめてよ、と透夜が呟いた。




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