スプリング×ラブ!
「決めんのは透夜じゃん?言っちゃえよ」
「うー……」
「(焦れったいなぁ、もう!)あーわかったわかった」

春が顔をあげると、谷原はニィッと不気味に笑った。ケイタイの画面をこちらに向ける。
[アドレス帳:坂井透夜]

「俺が代弁しちゃる」

そう言って、発信ボタンに指がのびた──







「やっやだ!やめて!やめてください!」







春が突然立ち上がったせいで、ゴンドラが大きく揺れ、2人ともバランスを崩した。

「うわっ!」
「きゃあっ!」






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