友達の延長線

不思議。

あたし……ドキドキするし。

「うん。リューって呼ぶね」

少し照れる。

「テンちゃん照れてんの?可愛いな」

リューはカーテンを閉めて、あたしのベッドに腰掛ける。

「あだ名初めてなの」

顔が赤くなる。

思わず下を向くと、リューに覗き込まれる。

「俺が一番?」

コクリと頷くと、顔を赤くするリュー。

「リューは友達?」

「うん、友達」

「そっか」

友達なんだ。

あたしはリューの手を握る。

すると驚いたようにあたしを見る。

「友達はね、手を繋ぐんだよ」

< 11 / 76 >

この作品をシェア

pagetop