友達の延長線
ギャル系の女の子はあたしを一旦離す。
「あーごめんね!あたし実良(みよ)」
「あ、よろしく…ね」
あたしは背の高い実良ちゃんを見上げる。
「あー可愛いっ」
また抱き締められる。
え、なんもしてないよ!?
「実良だけズルイよ」
そしてドア付近にわんさか寄ってきた。
これからどーしよ…。
「テンちゃん」
「りゅ、リュー?」
「「リュー?」」
クラス全員が不思議そうに首を傾げている。
「テンちゃんは特別だから」
ニコッと魂を抜かれそうな笑顔。
「名前、テンちゃんなの?」
男の子が首を傾げる