友達の延長線

「海?」

「そーそー!他校の男子が誘ってきたんだけど……どう?」

ど、どう?……とは。

「実良あたしの返事聞かなくてももうOKしてるんでしょ」

あたしがため息混じりに言うと、舌を出して笑う。

「さすがユカ!しゃあ水着買いに行こうね!」

「え、今日?」

あたしは隣のリューを見る。

するとやっぱり拗ねたリューがいて。

「…実良、リューも一緒に行っちゃダメかな?」

あたしはリューの頭をなでなでしながらお願いする。

「……友田はダメね!合コンみたいな感じだし!……日にちは7月26日、三浜海岸」

何故だか日にちと場所を大きな声で言う。

すると、スッと立ち上がって、実良の肩をポンッと叩くリュー。

「実良、ありがとー」

あたしは不思議で首を傾げる。

「おーい、男子ども!26日海行かねー?」

リューの周りには男子がもっさか集まった。

「……来る気ね」

クスクスと楽しそうに笑う実良。

「…?」

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