友達の延長線

「え、ソウ君実良のこと好きなの!?」

え、それは困ったものだ。

あたしはアタフタ。

「あ、違う違うっ!俺じゃなくて冬樹が」

理解したのか付け足す。

「そ、そっか。実良良かったね」

あたしは海から上がってくる二人を見つめる。

その手はちゃっかり繋がれていて……。

幸せそうにコッチに歩いてくる。

「……付き合っちゃった」

実良のその一言にあたしは
「おめでとう」
と笑顔で返した。

2人はまた海に戻り、ラブラブ。

残されたのは、あたしとソウ君と天宮君のみ。

あれ?

てかどっからこの組み合わせになったんだろ……。

結局聞けていないあたし。

女の子一人足んないし…。

ソウ君を見ると、ビーチバレーのボールを器用に手でクルクル回している。

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