友達の延長線
唇に何かが触れた。
まただ。
でもリューの時より短く、本当に一瞬。
リュー……。
アナタの方が柔らかいかもしれない。
あれは…、コレは、キスなの?
そっと顔を上げて目を開けると、優しく微笑んでる舜君がいて……。
急にお腹あたりに手が回った。
「え…?」
グイッと抱き寄せられたあたし。
「……なに、したの」
とてつもなく低い声が聞こえた。
「……」
舜君は喋る気はなさそう。
「っ…テンちゃんは俺のだから」
少し泣きそうな声。
あたしを『テンちゃん』と呼んでくれるのはアナタだけ。
「…リュー」
あたし……。