友達の延長線

女の子はあんまり好きじゃない。

勝手に勘違いして、ストーカーをしてくるから。

俺は数日前を思い出す。


『好きです』

真っ赤な女の子。

お世辞にも可愛いとは言えない。

『ごめんね。今付き合うとか考えてないんで』

軽く断りを入れる。

『じゃあ毎日待ってます』

それだけ行って逃げていく。

毎日?

それから数日しつこく校門で待っている。

女の子はそんなもんだ。

どうせ顔なんだろう。


女の子との距離はもうない。

フラフラと体が揺れ、フッと力が抜けたように崩れ落ちてゆく。

「っぶね」

俺は思わず支えてしまった。

携帯が手からスルリと抜け落ちて…。

俺はすかさずキャッチ‼︎

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