友達の延長線
整った顔立ちは小顔。
目は大きくて、睫毛は比でもないくらい長かった。
唇はほんのり赤くて小さい。
眉は下がり気味。
寝顔は天使そのものだった。
「彼氏さん?」
俺はいつの間にか尋ねていて…。
『違う。……友達』
少し複雑そうな声が聞こえた。
俺は……いつの間にか安心していた。
なんでだろ?
電話の相手が彼氏じゃなかったから?
ただ単に…彼氏の代わりが嫌だったから?
「そっか。俺は友田隆。一応名乗っとくね」
そう言って俺は一方的に切った。
女の子のカバン、それから携帯を自分のポッケに入れて…。
女の子を背負った。
遅刻…なんて忘れていた。
ドキドキとうるさい心臓の音。