友達の延長線

何度も背負い直して、学校に…。

保健室は俺にとっては憩いの場所。

「先生っ助けて下さい」

ガラ…と少しだけ開いて、黒縁メガネがよく似合う女性がチラリ覗いてきた。

「あら、友田くんじゃない」

呆れたように笑って「またー?」なんて言われる。

そう、たまに女子に追っかけられることがあり、逃げ込む場所がココ。

先生は俺の右肩を見て驚く。

「と、友田くんっ⁉︎お、襲ったの⁉︎」

「えぇ⁉︎」

なんで俺が襲ったことに⁉︎

「ち、違いますよっ」

確かに……美人だとは思ったけど。

俺はやましくはないのに、斜め下に視線をずらした。

襲ったんじゃなくて、助けんだけどね。

「ほらー‼︎やましいことがあったんじゃないっ」

先生は眉間にしわを寄せる。

「ち、違うって‼︎」

「もういいわよっ、貸して」

先生は俺から延野さん(うろ覚え)??を取られた。

先生はこう見えて、柔道をしていた。



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