友達の延長線

「そう、子供」

先生ははにかんで続けている。

「今は旦那さんと仲良くしてるよ。旦那さんがそれ聞いても2人の方がいい、って言ってね」

今は幸せか…。

「…ただその可能性もあるんじゃないかなぁ…って思っただけだから。予想よ」

先生はそう言って微笑んだ。

「先生が校長と担任には行っ言っておくから早くクラス行きなさい」

「…うん」

先生が出ていく間…1人。

「先生がいない間だけいるよ」

「そっか…。じゃあ頼もうかな」

ニコニコ笑って、保健室をでていった。

近くにあった丸椅子に座る。

手を握るとやっぱり冷たい。

「延野天使」

「…」

二人だけしかいない保健室に、静かに響いた。

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