オオカミと少女
パニックを起こしているナターシャを見てイーサンはふっと笑った。
「俺も、同じ気持ち。ナターシャを見てると、楽しいけど苦しい。」
イーサンはポケットから何かを取り出すと、それをナターシャの腕に通した。
それはナターシャの目の綺麗な緑色をそのままうつしたような、エメラルド色のブレスレットだった。
「綺麗…」
ナターシャはそのブレスレットを見て目を輝かせた。
「今日、あげようと思ってた。だけどレミットさんがいる前で渡しにくくて…。
結局バレたけど。」
イーサンはもう1度笑うと、次はナターシャの額にキスした。
真っ赤になっているナターシャを見てイーサンは呟く。
「…好きだよ、ナターシャ。」