Darkness love1
自分の気持ち?


え、何それ。


「…っ…」


そんなことを考えていると、余計に頭が痛くなる。


「サキ」


もう一度はっきりとジンは、私の名前を呼んだ。


「な、にっ…?」


「こっち向け」


向けるわけないじゃん。


きっとジンの顔を見たら、自分が自分じゃいられなくなる。


「む、りだよっ…」


握りしめていた手からは、血が流れる。


「ジン、ツバサ呼んどくか?」


「あぁ」


後ろに座っていたリュウが、電話をかけて喋り始める。


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