Darkness love1
「あと少し我慢しろ」


気づいてたんだ。


我慢したいけど。


「っ…ちょ、っと…む、りっかもっ…」


痛みは全然引かなくて。


むしろ、さっきよりも強くなっていると思う。


意識が飛んじゃえば、楽なんだけど。


さっきは、あれほど飛びそうだったのに、今は痛すぎてそれすら許されない。


すると、ジンは私の顎を掴み、顔をクイッと上げた。


「…ジ、ン?」


頭痛のせいで歪む私の顔を見て、少し困った顔をして、頭を撫でた。


スルリと三つ編みをほどかれ、私の長い髪が解放される。


頭を撫でながら、髪をてぐしでとかしていく。

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