Darkness love1
「じゃあ…」


そう言って、ソファーから腰を上げるタク。


「もう一回鎖に繋ぐか」


……そっか、着替えのために外してくれたのか。


「おい、何してんだよ。早く来い」


私はタクの方へと足を進める。


心なしか、タクが優しいような気がする。


「なぁ…」


寝室に入ると、タクは足を止めて、声を出した。


「お前…眼鏡どうしたんだ?」


クルリと踵を返したタクの形相に、胸がドクンと跳ねる。


「…た、く…?」


さっきまでのタクとは思えないほどの、変わりように私は動揺を隠せなかった。

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