Darkness love1
『あっれぇ?この子可愛くなーい?』


『お、おい!可愛いなんてもんじゃなくね!?めちゃくちゃ美人じゃん!』


『触んないで』


これは…私?


記憶の中の私は、今とは少し違う。


今よりも髪が短いし、まだ顔も幼い。


そんな私は、汚い路上裏で三人と男に囲まれている。


『強気だね~』


そう言いながら、私の手を握る。


『…触るなっていったよね?』


地の底から震え上がるような声を出した後、幼い私は自分の手を握っている男を、睨みつける。


『…十秒』


そうつぶやいて、囲んでいる男たちをみる。


『十秒待ってあげる。だから、十秒以内に私の目の前から消えて』
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