Darkness love1
『ユウ…っ』

 
これは…夢?


夢の中の私は、ユウと言いながら泣いている。


周りには、人がいなくて薄暗い部屋によく映える赤のコンクリート。


私は、呆然と立ち尽くし自分の真下の、足元を見つめている。


『ユウ…っ…ごめんなさ…』


『私だけっ…』


『私だけ生きててごめんなさいっ…』


違う。


周りに人が、居ないんじゃない。


全員、倒れているんだ。


足元しか、見えていなかったから気づかなかった。


そして、目の前には血だらけのユウ。
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