ロミオとジュリエット





夕飯の時、ティボルトはいなかった。
最近夕飯の時にティボルトを見かけない。


「ねぇ、アニーおばさん。最近ティボルトを見ないけどどこに行ってるの?」

探るようにならないように自然に聞いてみた。


「ティボルト?ティボルトはね今短期のバイト中よ。ふふ、プレゼントでも買うのかしらね?」

アニーおばさんは、陽気に笑っていながら続ける



「好きな子でも出来たんじゃない?ふふ」



飲み込んだラザニアが喉を通らない



「あ!ジュリエットのドレスはあるからまた渡しにいくわね。わたしのおふるだからすこし古い型かもしれないけど…」



「ううん、大丈夫。もしかしたら行かないかもしれないし…」




喉にのこっている塊を水で流し込む。


「えぇ!?まだ誘われてないの?」


「ううん、誘われたんだけど少し体調が優れなくて…」

残りのラザニアには手がつけられなくなってしまった。


「あら~、確かに顔色わるいわね
今日ははやく寝なさい。」


「うん、ありがとう。
今日は早めに寝るようにする
おやすみ、アニーおばさん。」




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