あなたに逢えてよかった。~叶え、夢~
……俺は本当に夏帆の事が好きになった。最初は、家柄っていう理由で夏帆に近づいたけどな。
……でも話していくうちに、だんだん夏帆の事がわかってきたんだ。
端からみれば、なにも不自由のないお嬢様だけど、人一倍優しいっていうか普通のお嬢様じゃなかった。
すごく人を好きになるのが、不器用で。
恋に奥手なお嬢様だった。
……でも、デザイナーを目指す強い意志は人一倍あって。
そんな夏帆から聞かされたのは、日本を発つときのこと。
すごく驚いたし……夏帆は少しも後悔してないようにみえた。
だけど夏帆は今も好きだと……その時、言った。