血の記憶
弱い心
「…ぉ、奈央次体育だよ!最近ボーッとしてるけどどうしたの?」
『あ、ごめん大丈夫。体育だったら移動しないとね』
あの日からもう既に一週間、なにか変わったこともなく私は相変わらずの生活をしている。
ただ1日1日の時間が流れるのが早く感じる。
秒針が進む度タイムリミットの日に向かっていく、それだけが怖かった。
「奈央ー?早く着替えないと!」
「あ、うん」
またとまっていた手を動かし着替える。
身体を器用に隠しながら。