血の記憶




なんだったんだろ?


不思議に思いながらもキッチンに向かって料理を再開しようとすると



ブーーー ブーーー ブーーー



確かめるとやっぱりさっきと同じ番号。



「……もしもし」


《あ、奈央ちゃん。私だけど覚えているかな?》



声は長居さんのものだった。



「え、長居さん?」


《うん、そう…って奈央ちゃん今学校だったな。ごめん、急に電話して迷惑じゃなかったかい?》


「いえ、今日学校休んでたんでちょうど良かったです」


《それなら良かった。それで今日奈央ちゃんに電話したのは彼……浜野くんの出所する日が決まった》



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