血の記憶
「え……?」
《あれ違った?奈央が電話してきてくれたからなにか用があるのかなって……》
用……?
そういえば私なんで翔真に電話したの?
別に用があった訳じゃない。
気づいたら翔真に電話してた自分がいた。
《奈央今どこ?》
「え、アパートだけど……」
《今から行くから》
有無を言わさない様子の翔真に押し切られアパートの場所を教えると通話が切れた。
急にどうしたんだろう?
ほんとに翔真は分からない。
そういえばお昼は食べたのかな?
食べてないならオムライス、毒味してもらおうかな。
私が作るオムライスは少し不安だから。