血の記憶
「……っどうしろって言うのよ。もうなにも考えたくないのよ私はっ」
相変わらず頭は痛いし
翔真はなにを考えてるのかとか分からない。
それになにより
「怖いのっ……、あいつが来たらって考えるだけで怖くて眠れなくて……。もう、私、だってどうすればいいかなんて」
頭の中はぐちゃぐちゃで自分が何を言い出すのか制御なんてできなくて
ただ全部吐き出した
今まで目をそらしてきた
翔真のことやあいつのこと。
興奮して呼吸が乱れている
浅い息を繰り返す私に翔真が口を開く。
「なにをすればいいかなんて簡単だ」