血の記憶





その日は結局ずっとそんな感じで昼休みも翔真は一言も喋ることなく過ぎた。


多分不機嫌な原因は私なんだろうけど心当たりがなく謝ることもできずに


とうとう放課後を迎えた。


帰りのホームルームが終わり皆が席を立つのに合わせて私も立ち上がる。


気が重いけど行かないのは失礼よね


なんて考えながら教室をでた私は気づかなかった。


私の方を無表情で見つめる翔真に。



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