血の記憶
鋭い声が出た。
亮の目が尖った。
まずい、そう自制が働くのは遅かったようだ。
「っあぁああぁ!」
ジュッと何かが焦げる音と臭い、それと同時に抑えつけられた腕に痛みが走った。
痛みに叫ぶ私に亮は怒鳴りながら何度も何度も、火のついたタバコを押し付ける。
「ふざけんな!」
「黙って言うことを聞いてろよ!」
「大人しくしてろっ」
ぶつけられる言葉
腕に焼き付いた火傷の痕
いっそのこと気絶出来れば良いのに、この程度の痛みでは身体は気絶させてくれないみたいだ。
「あーあ、痣になっちゃったじゃん。だから言うことを聞いてって言ったのに」