血の記憶






景色が絶望に染まっていく。


家はこの部屋ってことは私はもうここから出してもらえない、

一回きりだからなんて亮相手には甘かったんだ。



震える脚でドアに近づく、亮が鍵をかけ忘れてるなんてあるわけがなかった。



「そういえばっ…」



部屋に置かれていた私のカバンを探る、携帯は家に忘れたのか入ってなかった。



「…どうすれば」



力が抜け窓に寄りかかった。



外はもう暗くなっている。





―――窓?あった、外に出れる方法。






< 278 / 281 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop