血の記憶






「奈央ちゃんはどこの中学から来たの?」

「M町の中学から」


「…え、M町。それってここから電車で二時間ぐらいのところのこと?」



頷く私。


そんなに遠いところからわざわざ来た私がおかしいの?


ちょっとあの町には居ることができないのよ。


あまりにも思い出がありすぎるから。


なぜか少し考え込んでいる祐樹に口を開く。




「祐樹と翔真は前から仲良いの?」






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