血の記憶
教室についた私は早速パンを食べる。
ちょうど食べ終わったときに教室に佑樹が入ってきた。
皆におはよーと挨拶をしていた顔がふとこちらに向いた。
なにか嫌な予感がする。
そしてその笑顔のまま私の方に向かってくる。
予感的中ね…。
「おはよー、奈央ちゃん!」
「……朝から元気ね」
目の前に来た佑樹を無視するわけにはいかず仕方なく返事を返す。
「そう?いつも通りだよ」
私は佑樹を尊敬するわ。
私だったらそのテンション三分ももたない気がするから。
「ところで奈央ちゃん、翔真を知らない?朝から見かけないんだよねー」