血の記憶






「やったやった、じゃあ早く行こっか!祐樹待ってるし」



チラッと教室のドアの方を見たなかざ……香奈につられ視線を向けるとイライラしたような顔で腕を組み、こっちを見ている祐樹。


ごめーんと謝りながら祐樹のところに駆けだした香奈の後に続き、私も向かった。



「早く来いよ」


「奈央と仲良くなってたんだよ、ねぇ奈央ー?」



香奈の言葉に頷いた私に驚いたような顔でこっちを見てくる祐樹。


な、なによ。


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