サクラドロップス-1998-

「もう、何なのよー」


めずらしく頬をふくらましながら

ボクの事を、追い抜いて

慣れない砂にシャクシャクと足を取られながらも、走って逃げるキミの姿が可愛くて。


ほんとは掴まえて

やさしく抱きしめたかったけど


キミを求めて伸ばした手は


・・・自らの意思で 空を、掴んだ。





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