サクラドロップス-1998-

「ね、ダイジョブよ」


歩く度に波の音は遠くなり

かわりに

キミの声がクリアになる。


「んん?」


けれど、急に話が飛んだ気がして、ボクはキミの言葉に問い返す。


するとキミは

歩みを止めて。


ボクの前に立って、両手でボクの左手を握ると------



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