SMIWWER
「一緒に吹奏楽部に入ろうよ!」
笑顔でそう言ってきたのはまりだった
「吹奏楽?やったことないよ?」
瑞波は不安気にこたえた
ピアノは少しかじった事があり
楽譜は読めるがその程度だ
「大丈夫!私も未経験者だし!」
正直 吹奏楽部は魅力的だった
部活動紹介の日の感動は今でも覚えている
それにずっと個人競技の水泳をやってきていたせいか、団体で1つのことをやるのに憧れもあった
どうせやる部活決まらないし
友達も一緒だし
別に悪い気もしないし
せっかく誘ってくれた佳奈には悪いけどハンドボールは断ろう
どうせ球技は下手くそだし
なにより早く部活を決めなければならない
「ま、いっか!入るよ!吹奏楽!」
話をまとめてまりと別れた後
入部届けの用紙に書いた‘‘水泳部”の文字を消しゴムで綺麗に消し
‘‘吹奏楽部”と濃く強く書いた