SMIWWER
change


「学校のプール水はられたらしいよ!」


そういえば、というように佳奈が言った


心臓がドクンと波打つ


瑞波はあの日泳いだ日から
それまでとは別の感情が生まれるようになっていた


心にさざ波がたつ


でもそれを不快とは感じない


むしろ高揚した


「ホント!?
早く体育が水泳にならないかなぁ」


「水泳すきなんだね!
前に水泳やってたの?」


佳奈が食いつき気味に聞く


「うん 10年くらいクラブに通ってたんだー。やめちゃったけどね」


瑞波はばつが悪そうに笑った


「どこのクラブ?」


あれ
なんでそんなこと聞くんだ?


瑞波は入学式の日感じた違和感を
思い出した


どこかで会ったことが…


「△△スイミングクラブだけど…」


その瞬間
佳奈は目を輝かせた


「やっぱり!やっぱりだ!
私もね!そこのSC行ってたんだ!
結構前になるんだけど…
それかぁー!そこだったか!
いやぁ、どっかで会ったことあるなってずっと思ってたんだ!
あースッキリした!」


あの違和感を佳奈も感じていたらしい


「私もどっかで会ったことある気がしてたんだ!すごい!偶然だね!」


瑞波はそう言って佳奈と
キャッキャッと笑った


< 20 / 24 >

この作品をシェア

pagetop