SMIWWER
change
「学校のプール水はられたらしいよ!」
そういえば、というように佳奈が言った
心臓がドクンと波打つ
瑞波はあの日泳いだ日から
それまでとは別の感情が生まれるようになっていた
心にさざ波がたつ
でもそれを不快とは感じない
むしろ高揚した
「ホント!?
早く体育が水泳にならないかなぁ」
「水泳すきなんだね!
前に水泳やってたの?」
佳奈が食いつき気味に聞く
「うん 10年くらいクラブに通ってたんだー。やめちゃったけどね」
瑞波はばつが悪そうに笑った
「どこのクラブ?」
あれ
なんでそんなこと聞くんだ?
瑞波は入学式の日感じた違和感を
思い出した
どこかで会ったことが…
「△△スイミングクラブだけど…」
その瞬間
佳奈は目を輝かせた
「やっぱり!やっぱりだ!
私もね!そこのSC行ってたんだ!
結構前になるんだけど…
それかぁー!そこだったか!
いやぁ、どっかで会ったことあるなってずっと思ってたんだ!
あースッキリした!」
あの違和感を佳奈も感じていたらしい
「私もどっかで会ったことある気がしてたんだ!すごい!偶然だね!」
瑞波はそう言って佳奈と
キャッキャッと笑った