君が嫌いで…好きでした
そのままその後夢を見ることはなく気づけば朝が来ていた
奏叶は私より先に起きて学校の準備をしていた
8時過ぎてる…こんなに寝てたんだ
奏叶「あ、千菜起きた?おはよ
具合どう?熱も測ってみな」
千菜「…昨日より…楽…」
……朝起きておはようって言ってくれる人がいる…
他の人からしたらそんなの当たり前かもしれないけど私にはとても懐かしく感じた
ピピピ…
千菜「…37度9分……」
奏叶「昨日より下がったけどまだ少しあるね
今日もゆっくり休んでなよ」
千菜「……学校行くんだ…」
奏叶「うん
本当は俺も休んで千菜の看病したいんだけどさ
また学校終わったらお見舞い来るよ」
寂しいとか…そんなんじゃない…
奏叶が居てくれるのが…嬉しく感じた
奏叶「やばいっ、遅刻する!
千菜、昨日のお粥残ってるからそれ食べて!
めんどくさいから食べないっていうのは無しだから!薬もちゃんと飲んでね!
じゃ、また後で!」
バタン…
千菜「……忙しい人…」
出逢った時から本当に騒がしい人…
私はベットから降りてキッチンに向かった
まだ少し体はだるいけど…昨日ほどじゃないから大丈夫
お粥…いっぱい作ってくれたんだ
奏叶が作ってくれたお粥を皿に盛り付けた
カシャン…
千菜「おいでチョコ。一緒にご飯食べよう?」
―――――――――学校
奏叶「ふわあぁ…」
湊「よぉかな!珍しく眠そうじゃん?
東は?今日も休み?」
奏叶「まだ少し熱あったからね…」
湊「ふーん…見舞い行ったんだろ?」
奏叶「湊も思ってた通りお見舞い行ったらずっと寝てたみたいでご飯すら食べてなかった
お見舞い行って正解」
湊「やっぱりな~
な、今日もどうせお見舞い行くんだろ?
俺も一緒に行く」
奏叶「なんで今日も行くって分かったんだよ」
湊「何年かなと居ると思ってんだよ
俺が風邪引いて休んでた時も風邪が治るまでうざいくらい毎日見舞い来てたじゃねぇか」
奏叶「あーあったなそんな事…
馬鹿は風邪引かないと思ってたけど
良かったな馬鹿じゃなくて」
湊「一言余計だよ
ふーん…まぁ…それはそれとしてお前等どうなってんの?」
奏叶「どうって?」
湊「なんつーか…付き合う前とあんま変わらなくね?東、口数少ねぇし…」
奏叶「そっか?
千菜結構喋るようになったと思うけどな
相変わらず笑うことはないけど…
それだけ千菜には傷が深かったんだろうししょうがない
ゆっくり時間をかけていくしかないんだよ
いつかまた笑える時が来るまでさ
けど…昨日の深夜にさ千菜何かうなされてたんだよ
何か…悪い夢でも見たんだと思う
千菜は内容覚えてなかったけど…
うなされてるときに千菜ずっと家族の名前を呼んでたんだ」
湊「…あんさ真剣に考えてるところ悪いけど…深夜にうなされてた?
何?かな昨日東ん家泊まったの?」
奏叶「そうだけど何?」
湊「はぁ…かなの行動力には驚かせられる
そしてどっかネジが外れてるよな」
奏叶「どうゆう事だよ」
湊「あー…いい、いい。こっちの話だし
さーて見舞いに行ったら飯でも作ってやるか」
奏叶「お前も相当な世話付きだよな」
湊「友達だからな…
あいつ居ないとなんか…変だろ
それより早く行こうぜ
授業始まる」
素直じゃないよな湊も
そして長い長い授業をただ受け続けた