君が嫌いで…好きでした


学校を出て久しぶりに帰り道を1人で歩いた
最近はずっと3人一緒だったから…
何だか変な感じ…ただ1人に戻っただけなのに、自分で決めたことなのに寂しいと感じてしまうなんて

奏叶…あんな事言ってどう思ったかな…
でもあれが私の思いつく一番の方法だから…



家に着くと玄関前に座り込んでいる人が居た


湊「遅い。何してたんだよ」


千菜「湊…なんで…」


湊「別に…お前の事が少し気になったから」


そんな事の為にわざわざ私が帰ってくるのを待っていたの…?



湊「急にあんな事してビックリしたかと思ってさ。でもちょっと安心したわ」



千菜「………」



湊「困らせたい訳じゃないからさ。でも本気だから。じゃ、顔見たら安心した。また明日な」


湊はそのまま帰っていった


私が困ってるかと思ってわざわざ待っていてくれたんだ…
やっぱり湊は優しいよ



ガチャ


千菜「ただいまチョコ」



とりあえずご飯にしようかな…
何食べよう…


その後ご飯を食べてお風呂に入った
そしていつものようにキャンドルを並べ火をつけ、楓が残してくれた私の大好きな曲のオルゴールを流した



落ち着く時間…だけど昨日から色んな事があった
湊の気持ち、奏叶の気持ち。凄く仲良かったのにこんな風にすれ違ってしまうなんて…



チョコ「きゅうきゅう…」



千菜「チョコ聞いて。昨日から2人が喧嘩して口も聞かなくなっちゃったの
2人と知り合って全然だけど…それでも凄く仲良いって私知ってる…

だからね私2人を仲直りさせたいの
上手くいくか分からないけどでもこんな私と仲良くしてくれた2人だから今度は私が2人に何かしてあげたい」



チョコ「きゅうきゅう…」



千菜「こんな時伊藤先生が居てくれたらもっといいアドバイスくれただろうな…
先生に会いたいな…」


先生だけじゃない
みんなに…もう一度会いたい


だめだめ…そんな事考えても仕方ない
今は奏叶と湊の事が最優先なんだから…




そして次の日を迎えた


朝食は野菜ジュース一本
制服に着替えて…よし準備出来た



千菜「チョコ行ってくるね」



外に出ると眩しい光に包まれた
何かが起こりそうないい天気
きっと…上手くいきますように…






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