君が嫌いで…好きでした
千菜と付き合っていた奏叶
しかし親友湊が千菜を想っていることに気がつき母親を亡くし寂しい思いをしてきた湊を思い自分は千菜から身を引こうとする
しかし湊は奏叶の思いに激怒
2人の仲に亀裂が入り湊は千菜を奏叶から奪おうと千菜に想いを伝えた
そして千菜は突然奏叶に別れを告げ、奏叶はそれを受け入れた
しかし次の日いくら待っても学校に千菜が来ないので心配した2人は喧嘩の事は1回忘れ学校を飛び出して千菜の事を探しに行くのだった―――…
奏叶「どうだ湊!」
湊「駄目だ。電話も繋がらねぇ」
奏叶「兎に角急ごう!もうすぐ千菜の家だ!」
そして千菜のアパートに着いた
ガチャガチャ…
湊「鍵かかってる!」
奏叶「まさか中で倒れてるんじゃ…」
ドンッドンッ
湊「おい千菜!居ないのか!」
それでも応答がなく俺達は更に焦ったその時だった
「あの、東さんに何かご用?あ、私このアパートに住んでる者なんだけどね」
奏叶「今日東さんが学校に来てなくて連絡も取れなかったので…」
「え?学校に行ってないの?おかしいわね…」
湊「何がですか」
「だって私朝見たのよ。制服を来て出ていく東さんを」
奏叶「え!?」
湊「それ本当ですか!?」
「ええ、確かよ。でもそれは心配ね…」
湊「おいかな行くぞ!」
奏叶「おう!ありがとうございました!」
俺達はアパートを後にして走り出した
湊「あいつ一体どこ行ったんだよ…!」
奏叶「変な事件に巻き込まれてなきゃいいけど…っ」
湊「兎に角片っ端から探すぞ!」
千菜一体どこにいるの…
何も巻き込まれてなきゃいいけど…
くそ…!なんで今日千菜の事迎えに行かなかったんだ…!
俺は千菜を探しながらこんな事になってしまったことを激しく後悔した
そして怖かった…万が一って考えたら…また冬馬の時みたいに突然俺の前から居なくなったらと考えたら凄く怖かった
千菜…どうか無事でいて…!
それから通学路、学校周辺や千菜が行きそうな所をくまなく探した
探しながら何度も電話してみたけどやっぱり繋がらなかった
それが余計に俺達を焦らせた
湊「くそ…!なんで見つからねぇんだよ!」
奏叶「千菜…!」
その時だった
遠くの方から微かな歌が聞こえてきた
向こうの方から何か聞こえる…
向こうって確か公園があったような…
もしかして…!
奏叶「湊!こっちだ!」
――千菜…絶対に見つけるから!
俺は音のする方に走った