かごの中の鳥は
絡みつく、異様なほど白く細い華奢な指が一葉の唇に差し入れられ、顎をとらえ、そのまま後ろに仰け反らせる。
もう片手は、足の間に滑り込ませ、もう十分弄ばれていた前の部分を妖しく握りつけると、反応する少年の身体の動きと喘ぎを愉しむ。
そしてゆっくりと後ろの隠された蕾をまさぐりつけた。
「う…く…あ…ああ…っ!」
傷つけられて、いたぶられてすっかり過敏になっているその秘所から赤い花びらが滴り落ちる。
耐え切れず、声を漏らす一葉の身体に腕をまとわりつかせ、下半身を引き寄せると、忍は妖しい手つきでさらに深く何本かの指を挿入した。
「あ…ああ――!」
苦しげで切なげな、しどけない悲鳴が、反らされたままの喉から上げられる。
ほとんど一葉に意識はなかった。
全てが朦朧とした中でのことだった。
だか、身体の中を指先で犯されながら、一葉は屈辱に耐えるように顔を逸らし、忍から視線を外す。
「しの…ぶ…さ…ま…」
「オレのことはご主人様と呼べ」
忍が一葉の身体をまさぐりつける。
「ふ…やめ…」
閉じられたままの瞳から、大粒の涙がこぼれる。
今や少年の身体には忍の腕が蛇のように絡みついている。
両手首、両肩に全身の重みがかかって、関節が抜けそうに痛い。
「ご主人様。そう呼ばなければやめないが?ホラら。もっと足を開け。入れにくいだろう?」
ピタリと合わせようと力を込める一葉の足をいとも容易く押し広げ、十分な空間を作る。
羞恥心を煽るポーズ。
「あ…!」
「ホラ。どうした?言わなければこのままだが?」
淫靡な笑みとともに、少年の身体の中の指の動きは複雑てより妖しいものとなる。
「あ…く…!」
強い痛みと性の感覚。
身を捻る一葉の身体をその腕により、締め付け、押さえつける。
「いや…やめ…てくだ…さ…」
喉に詰まった、か細い声。
「ご主人様。言ってごらん?」
「ご…しゅじ…さ…」
手は頭の上で束ねられ、足は大きく広げられた姿のまま、背後でシャツがめくられるのが感じられる。


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