【完】Sweet☆カカオくん!
「あ、あのね。加々尾くんはそういうの苦手だろうし、別にお返しなんて要らないの。……ただその、二人きりで出掛けたいなあっておも「バカじゃねえの。」」
プチンと、我慢の限界が切れた瞬間だった。
「十四日って休日だろ。何でわざわざ休日の日に、お前と二人で出掛けなきゃならねえんだ。」
「だ、だって……。もうすぐ付き合って一ヶ月が経つのに、二人きりで出掛けたことなんて……。」
「……他のカップルはもっとラブラブで、名前で呼び合ったり、毎日メールしたり、デートの回数だって……。」
“他のカップル”
聞いてて、思わず嘲笑が零れた。
同時に有り得ないほど、それこそ腹腸が煮え繰り返るほど、腹が立つ。