【完】Sweet☆カカオくん!
思うだけで、声にはならなかった。
正確的には、声にさせてもらえなかった。
「加々尾……加々尾って、お前、加々尾千尋か!?」
コイツが、俺の言葉を遮ったから。
「城之内、アンタ加々尾と知り合い? 逞とも、仲が良さそうに見えたけど。」
「え、おれ!?」
城之内の質問に答えたのは俺じゃなくて、百瀬の友達の伊藤。
伊藤の言葉に驚きの声を上げたのが、伊藤の彼氏の野木原。
「知り合いもなんも、オレとたくまんとちひろんは、小学校からの親友や!!」
「「「親友!?」」」
百瀬と伊藤だけじゃなく、野木原までが驚いていた。
……勿論、俺の記憶にも、こんな関西弁野郎と親友になった記憶は無い。