【完】Sweet☆カカオくん!
「……行くぞ。」
バカな百瀬は放置して、先に中庭の方へと足を進める。
「ああ! ま、待ってよっ、加々尾くん!!」
その後ろからちょこちょこと着いて来る、コイツは犬か。
……ってことは俺が飼い主か?
「えへへー。今日はねっ、加々尾くんの好きなもの作った!」
昼休み。
俺はコイツと昼食を共にする。
理由は無い。
あえて言えば、コイツが半泣きで誘って来たから。
「何。」
「へへーっ。じゃじゃーん!! あたし特製のおでんでーす!」
……本当にバカか、コイツ。
おでんを学校に持って来る奴、初めて見た。
「ちゃんとお母さんと作ったから、味は大丈夫なはず!」
最初の頃は相当酷かったからな。