【完】Sweet☆カカオくん!
当時の野木原は、学年でも有名な泣き虫小僧で。
ソイツが転校すると知った時も、野木原は大声で泣いた。
――「で、どうなのよ。約束はしたの?」
伊藤がジッと野木原を見つめるも、野木原は物凄いスピードで首を振る。
「してない! おれに約束なんて記憶は……。」
「したしな! たくまんが泣くからしたんやし! なっ、ちひろん!!」
…………。
――「城之内がいなくなるの嫌! おれ、お前しか友達いないのに!」
「ちひろんがいるだろ。」
「城之内がいつも連れて来てるだけで、おれは話したことない! 城之内行かないで!」
「……泣くな、たくまん。オレとたくまんとちひろん。離れても、ずっと親友だ。」
「なんで俺まで……。」
「本当……城之内?」
「嗚呼、約束。」