【完】Sweet☆カカオくん!
――……確かに。
「したな。」
「ほら見てみー!! 昔から無愛想満点のちひろんが覚えてるのに、何でたくまんが忘れてるんやー!!」
……まさか、いつも俺を連れ出していた男が、この関西弁野郎とは。
あの時は標準語だったし、もう四年も経つし、普通気づかねえよ。
「お前なんかもう、絶交したるわ! たくまんなんて嫌いやー!!」
「ええーっ!?」
そんな城之内と野木原のやり取りが交わされた時。
一時間目始まりのチャイムが、学校中に響いた。
「おら、席着けよー。城之内、転入初日から元気が良いなー。でも教卓に乗るのは無し、お前ブラックリストな。」
「ちょっ!? 勘弁やてっ、許してえな!」
結局、百瀬とは話せないまま、俺は自分の席に戻った。
「ねむ……。」