【完】Sweet☆カカオくん!
まぁ、どちらにしろ。
パーティーは城之内くんの家でやるから、マフラーも手袋も移動中だけなんだけど。
「……みるく、また加々尾のこと考えてるの?」
冷たい手同士を擦り合わせていると、結菜ちゃんが少し顔をしかめて言った。
寒がりな結菜ちゃんは、マフラーと手袋だけじゃなく、ニット帽に耳当て、カイロ……。
寒さの防御対策、ばっちりだ。
「いい加減、あんな奴のことなんか忘れなよ。」
「うん……。」
結菜ちゃんの言葉には頷くあたしだけど、きっと無理だよ、結菜ちゃん……。
加々尾くんを、忘れるなんて……あたしには出来ない。
だってあたし、加々尾くん大好き病だもん……。