【完】Sweet☆カカオくん!
分かってても、苦しい。
加々尾くんが大好きだから……。
今日だって。
パーティーは楽しいから好きだし、みんなに祝ってもらえるのは嬉しいけど……。
本当は、本当は……加々尾くんと、二人きりで過ごしたかった……。
「……別れたくないよ、加々尾くん……。」
一粒涙が零れて、そう呟いた時だった。
「……やっと、見つけた。」
後ろからグッと腕を引かれて、頭上から、大好きな人の声が聞こえた。
「かかお、くん……?」
「……今日さ、どうしたいの、お前。」
「え……?」
「パーティー、行きたいの。……それとも、俺と出掛けたいの。」