【完】Sweet☆カカオくん!
『どっち?』
そう聞いて来る加々尾くんに、心臓が有り得ない程高鳴ってしまう。
だって、嬉しい。
『……やっと、見つけた。』って。
そんな汗だくで言われてしまったら、嫌でも思ってしまう。
勘違い、するよ……。
「あたし……、加々尾くんといたい……!」
“あたしを、探してくれたの?”
繋がれた、小さな手の平と大きな手の平。
加々尾くんの体温が、手から感じられる。
……手袋、忘れて良かった……。
加々尾くんといたいと言ったあたしを、加々尾くんは見事連れ去ってくれた。
隣にいた結菜ちゃんだけじゃなく、あたしもびっくりさせられたけど。
加々尾くんはあたしの手を引いて、その場を走り去った。