【完】Sweet☆カカオくん!
そう言って、加々尾くんがポケットから取り出したのは、細長い箱。
「何、これ……?」
「……やる。」
加々尾くんにそれを差し出されて、綺麗に巻かれたリボンを、その場で解く。
「う、そ……。」
驚きで、涙は止まってしまった。
「……お前に似合うの探してたら、迎えに行くの、遅くなった……。」
涙は止まったけど。
次第にまた、新しい涙が零れる。
「うれ、しい……っ!」
入っていたのは、どこからどう見ても高そうな、金色のペンダント。
ペンダントの真ん中には、可愛いクマさんが四角い箱を持っていて、きっとそれはチョコレート。
クマさんの周りには、沢山のハートが散りばめられていて。