【完】Sweet☆カカオくん!
三月に入って一週間が経った。
「こらー、加々尾起きろー。」
俺のすることと言えば、食べると寝る。
頭を叩かれているような気がするけど、叩かれていない気もする。
俺の睡眠を妨げるほどのものではない。
「……ダメだ、こりゃ。」
足音の遠ざかる音。
これでやっと寝れる……。
と、思ったのに。
「加々尾くん……。」
隣の席から聞こえて来たか細い声。
普段なら無視する俺だけど、そうすれば後が面倒臭い。
コイツの場合、無視すればその日一日は半泣き状態だから。
「……何。」
だから仕方無しに返事をする。
瞬間、コイツを取り巻くオーラがパアァと輝いた。
……面倒臭そう。