真実(仮)
夕飯も食べ終わり、お茶を飲みながら3人でゆっくりしていると携帯が鳴った。
!私の携帯だ。しかも向こうから。
「誰の携帯〜?」
「私の。ちょっと出てくる」
「何だよ。ここで話せば良いだろ」
そういう訳にはいかない理由があるのだが、2人にはまだ言えない。
どうしようか一瞬考えたが…
「ふふっ、2人には聞かれたくない話するから〜」
と言いながら満面の笑みで2人を見ながら家を出た。
こうすると2人はあまり気にしなくなると知っているからだ。
が、今回は違ったみたいだ。
「携帯見た時、鐐のまわりの空気一瞬変わったよな」
「ええ、それに雰囲気が変わった気がするのよね」
「前までは俺たちが優先というか、一番大切って考えてるような感じがあったけどな」
「今は他に大切なものというか何か別の事が鐐の中心になった」
「俺たちには全部話せなくなったみたいだな」
「離れていってしまった感じね」
私には聞こえていなかった。分かっていなかった。
そんな事を話していたなんて…