真実(仮)
その頃の私はというと。
「もしもし?リト?」
「もしもし?ーーー?ぶじにつけた?」
「うん。着けたよ。リト達が祈ってくれたおかげだね。ありがとう」
「ううん。よかった。どういたしまして」
私が電話で話している相手は、''鏻伖(リント)''3歳。
鏻伖には''鏈伖(レント)''という双子の弟と''鏻蘭(リンカ)''と''鏈蘭(レンカ)''という名前のまだ1歳にもなっていない双子の妹達がいる。
4人の父親の名前は''蘭伖(ラント)''という。
「あ、もしもし〜?ーーー?げんき??」
「あら、レト?元気よ、ありがとうね。レト達は?元気??」
「うん。げんき!ーーーにはやくあいたいよ〜」
「私もみんなに会いたいわ。でもごめんね。もう少しかかりそうなの。まだ2人と話していたいんだけど、ジェシーと代わってくれる?」
「えー、もう?」
「ごめんね。帰ったらたくさんお話ししようね」
「ううー、しょうがないな〜。かわってあげる!」
「ふふ。ありがとう」
「もしもし〜?」
「あ、ジェシー?悪いわね」
「良いの!私4人とも大好きだし、誰かさん達に似て…ねえ?みんなしっかりしてるわよ」
「ありがとう。リカとレカの様子はどう?」
「元気よ。手がかからなくて楽だしね、2人とも。それに兄2人が手伝ってくれるもんでほとんど何もしてないわ」
ジェシーの機嫌がとても良い。私がこっちに来るまではとある事で不機嫌だったが、無事解決したみたいだ。
「あ、そういえば。リトとレトのお陰であれ解決したのよ」
3歳児に解決を手伝ってもらったのか…
その後他の事も含め、かなり話し込んでいたみたいだ。
「鐐?大丈夫か??結構話し込んでるみたいだけど、梓苑がなんか言ってるぞ」
!宗侍が呼びに来てしまった。英語は分かるけど、ちょくちょく2人の間でしか伝わらない言葉で話していたので、今の話分からなかったよね、と心配しつつ、返事をして先に行ってもらった。
「それじゃ、ごめんね。後の事はよろしく。あの企画とかできる事はこっちでやるから。みんなにはしっかり休養取るように言って」
「うん。諸々任せて。みんな楽しんで忙しくやってるから心配しないで。気をつけて帰って来なさいよ。じゃ、後はメールで…」
通話を終了させ、一息ついてから梓苑と宗侍の元に向かった。