ヘンゼルとグレーテル ~泣き虫な王子様~
「誰っ!?誰かいるの…?」

突然、頭に響いてくるように聞こえてきた声。
そんな不思議な声はレオに幻聴かな、とも思わせる。

『ああ、いるとも。レオ王子の心の中にねぇ。』

確かに姿の見えない老人の声は、心の中にいるように感じさせる。

例え姿が見えなくても、誰かがいるというだけで安心感があり、レオの澄んだブルーの瞳から涙が溢れた。
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